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甘く、深く、繋がって
第17章 仕置き
家に着いてお風呂が溜まるのを待つ間、斎藤さんがホットミルクをいれてくれた。
マグカップを置いてテーブルの斜向いに腰を下ろす。
「少しは落ち着いた?」
柔らかな笑顔に切なくなる。
「はい、ありがとうございます」
私の応えに小さく頷いて
「何があったのか聞いて良い?」
重ねられた問い。気持ちが沈む。啓太の事、話すのは気が重い。
「店の前で、座り込んでたでしょう?」
心配そうに覗き込まれて、みぞおち辺りがシクシクする。
そうだ、黒田さんの事もある……
「……だ、大丈夫、です」
辛うじて返した私に
「大丈夫じゃない、よね?」
聞き返す斎藤さんの眉根が寄った。言い逃れを許さない真剣な眼差しにどれだけ心配を掛けているのかと申し訳なくなる。
「……どっ、同僚の声を、聞き間違えてしまって……でも、大丈夫で、ホッとして……」
徐々に頭を下げ、途切れた私の言葉を拾うように
「泣いてたの?」
斎藤さんが首を傾げる。
「…………」
俯いたまま頷くと、はぁと長い息を吐かれた。
「真純にそんな怖い思いさせたの、誰?」
しばしの沈黙の後、発せられた言葉に滲む怒りにキシキシと胸が痛みだす。
『もうしない』って約束したのに……
マグカップを置いてテーブルの斜向いに腰を下ろす。
「少しは落ち着いた?」
柔らかな笑顔に切なくなる。
「はい、ありがとうございます」
私の応えに小さく頷いて
「何があったのか聞いて良い?」
重ねられた問い。気持ちが沈む。啓太の事、話すのは気が重い。
「店の前で、座り込んでたでしょう?」
心配そうに覗き込まれて、みぞおち辺りがシクシクする。
そうだ、黒田さんの事もある……
「……だ、大丈夫、です」
辛うじて返した私に
「大丈夫じゃない、よね?」
聞き返す斎藤さんの眉根が寄った。言い逃れを許さない真剣な眼差しにどれだけ心配を掛けているのかと申し訳なくなる。
「……どっ、同僚の声を、聞き間違えてしまって……でも、大丈夫で、ホッとして……」
徐々に頭を下げ、途切れた私の言葉を拾うように
「泣いてたの?」
斎藤さんが首を傾げる。
「…………」
俯いたまま頷くと、はぁと長い息を吐かれた。
「真純にそんな怖い思いさせたの、誰?」
しばしの沈黙の後、発せられた言葉に滲む怒りにキシキシと胸が痛みだす。
『もうしない』って約束したのに……