この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘く、深く、繋がって
第18章 真純と千佳と
「い、いえ……。もう来ますから」
「えーっ?もう来ないって」
両サイドの髪を少し高めの位置で一つに結い上げた人にグイッと近付かれて、身体が竦む。
その時
「ごめん、待たせたね」
車道のはずの後ろから甘い声がした。スイと頭を抱き寄せられ
「ち、千佳ちゃん?」
振り返って、目にした千佳ちゃんの姿に固まった。
は、れ?
何で男装?
「ぉあっ!?西園寺千佳?」
耳にピアスをたくさん付けた方の男の人が大きな声で千佳ちゃんの名前を呼んだ。
「そう」
見ず知らずの人に呼び捨ての上、指まで差されたのに千佳ちゃんはにっこり笑う。ガードレールを軽く飛び越え、私を腕の中に囲ってくれた。
「この子は私が先約なんだ」
「すげぇ、本物!」
「顔ちっちぇー」
男の人達の関心は揃って千佳ちゃんへ。
「今この子と遊ぼうって話してたんっすよ、西園寺さんも一緒にどうっすか?」
満面の笑みで話し掛けてくる。
「ごめんね。デートだから。邪魔しないで」
ふわりと華やかな笑顔で、でもきっぱり断わられ、男の人達は残念がりながらも千佳ちゃんと握手して諦めてくれた。
「えーっ?もう来ないって」
両サイドの髪を少し高めの位置で一つに結い上げた人にグイッと近付かれて、身体が竦む。
その時
「ごめん、待たせたね」
車道のはずの後ろから甘い声がした。スイと頭を抱き寄せられ
「ち、千佳ちゃん?」
振り返って、目にした千佳ちゃんの姿に固まった。
は、れ?
何で男装?
「ぉあっ!?西園寺千佳?」
耳にピアスをたくさん付けた方の男の人が大きな声で千佳ちゃんの名前を呼んだ。
「そう」
見ず知らずの人に呼び捨ての上、指まで差されたのに千佳ちゃんはにっこり笑う。ガードレールを軽く飛び越え、私を腕の中に囲ってくれた。
「この子は私が先約なんだ」
「すげぇ、本物!」
「顔ちっちぇー」
男の人達の関心は揃って千佳ちゃんへ。
「今この子と遊ぼうって話してたんっすよ、西園寺さんも一緒にどうっすか?」
満面の笑みで話し掛けてくる。
「ごめんね。デートだから。邪魔しないで」
ふわりと華やかな笑顔で、でもきっぱり断わられ、男の人達は残念がりながらも千佳ちゃんと握手して諦めてくれた。