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甘く、深く、繋がって
第18章 真純と千佳と
ちらつくのは斎藤さんに似た緋色……
千佳ちゃん?
ふぅっと千佳ちゃんの目が弧を描く。
「行くんだよね?」
艶やかな微笑み。
それ、は……誰に?
差し出された手に引き寄せられるように手を重ねていた。キュッと握られて心臓がトクトクいう音が頭に響く。
千佳ちゃん?
にっこり笑った千佳ちゃんは私の手を肘に掛けさせてゆっくりと歩き始めた。導かれるまま、ごく自然にドアを開けてエスコートされて
「……いらっしゃいませ、河合様。お待ちしておりました」
私達を見た桐生さんが一瞬息を詰まらせた。でもすぐに何時もの笑みを浮かべて案内してくれる。窓際のキッチンがよく見える席。
「あ、ありがとうございます」
お辞儀をした頭を上げると桐生さんの向こうに斎藤さんの姿。その顔は何故かしかめ面で……
どうして?
疑問に思っていると
「その節はお世話になりました」
千佳ちゃんが桐生さんに頭を下げていた。
「……千佳ちゃん、桐生さんと知り合い?」
思わず二人の顔を交互に見つめる。
「うん、去年撮影でお店にお邪魔させて貰ったんだ」
「……ここで撮影したの?」
「そう」
千佳ちゃんが笑顔で頷いた。
千佳ちゃん?
ふぅっと千佳ちゃんの目が弧を描く。
「行くんだよね?」
艶やかな微笑み。
それ、は……誰に?
差し出された手に引き寄せられるように手を重ねていた。キュッと握られて心臓がトクトクいう音が頭に響く。
千佳ちゃん?
にっこり笑った千佳ちゃんは私の手を肘に掛けさせてゆっくりと歩き始めた。導かれるまま、ごく自然にドアを開けてエスコートされて
「……いらっしゃいませ、河合様。お待ちしておりました」
私達を見た桐生さんが一瞬息を詰まらせた。でもすぐに何時もの笑みを浮かべて案内してくれる。窓際のキッチンがよく見える席。
「あ、ありがとうございます」
お辞儀をした頭を上げると桐生さんの向こうに斎藤さんの姿。その顔は何故かしかめ面で……
どうして?
疑問に思っていると
「その節はお世話になりました」
千佳ちゃんが桐生さんに頭を下げていた。
「……千佳ちゃん、桐生さんと知り合い?」
思わず二人の顔を交互に見つめる。
「うん、去年撮影でお店にお邪魔させて貰ったんだ」
「……ここで撮影したの?」
「そう」
千佳ちゃんが笑顔で頷いた。