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甘く、深く、繋がって
第18章 真純と千佳と
質問されて、今更ながら千佳ちゃんも振り返っていた事に気が付いた。
み、見たよ……ね
「う、ん……」
頷いた顔が熱い。
「……そっか」
返ってきた口調が固い気がして顔を上げると、千佳ちゃんの顔から笑みが消えていた。心配そうにひそめられた眉ねにみぞおち辺りがソワソワする。
「千佳ちゃん?」
「大事に、されてるんだよね?」
「うん」
なに?
「幸せなんだよね?」
「……幸せだよ」
確認されて不安になる。
何?
じっと私を見ていた千佳ちゃんがクスリと笑った。
え、と……
さっきまでの心配そうな顔はそこにはなくて、いつもと同じ千佳ちゃんの笑顔に困惑する。
「ごめん、ごめん。ちょっと確認しただけ。そっかぁ、斎藤さんね」
千佳ちゃんが言ってニッコリ笑う。
「……確認?」
「そう。でもちゃんと『幸せ』って言えるんだね」
優しい笑顔。なのに何となく雲って見えるのは気のせい?
「幸せだよ」
もう一度繰り返した私に千佳ちゃんがキュッと口角を上げた。
「うん、良かった」
その笑顔にホッとして、千佳ちゃんの向こうから斎藤さんが紅白のワイングラスをお盆に乗せて持って出て来たのに気が付いた。
あ……来てくれるんだ……
み、見たよ……ね
「う、ん……」
頷いた顔が熱い。
「……そっか」
返ってきた口調が固い気がして顔を上げると、千佳ちゃんの顔から笑みが消えていた。心配そうにひそめられた眉ねにみぞおち辺りがソワソワする。
「千佳ちゃん?」
「大事に、されてるんだよね?」
「うん」
なに?
「幸せなんだよね?」
「……幸せだよ」
確認されて不安になる。
何?
じっと私を見ていた千佳ちゃんがクスリと笑った。
え、と……
さっきまでの心配そうな顔はそこにはなくて、いつもと同じ千佳ちゃんの笑顔に困惑する。
「ごめん、ごめん。ちょっと確認しただけ。そっかぁ、斎藤さんね」
千佳ちゃんが言ってニッコリ笑う。
「……確認?」
「そう。でもちゃんと『幸せ』って言えるんだね」
優しい笑顔。なのに何となく雲って見えるのは気のせい?
「幸せだよ」
もう一度繰り返した私に千佳ちゃんがキュッと口角を上げた。
「うん、良かった」
その笑顔にホッとして、千佳ちゃんの向こうから斎藤さんが紅白のワイングラスをお盆に乗せて持って出て来たのに気が付いた。
あ……来てくれるんだ……