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甘く、深く、繋がって
第19章 決心
お店を出たらタクシーが停まっててびっくりした。千佳ちゃんの家は都心から少し離れた街の高台に立つマンション。夜遅くにも関わらず入り口にコンシェルジュが座る高級住宅。
「事務所のだよ。セキュリティ重視らしいけど、チェックされてそうであまり話した事ない」
千佳ちゃんはそう言って肩を竦めた。
内廊下を歩いた先のドアを開けると、シトラス系の爽やかな香りに包まれた。
……懐かしい。
高校卒業後、どうしても養父母の家から出たくて千佳ちゃんと一緒に住むという約束で許してもらった。その時と同じ香り。
「お邪魔します」
「いらっしゃい」
お互い顔を見合わせてクスリと笑う。
何となく、気恥ずかしい。
中に入ると見馴れた家具が全部残ってた。
アースカラーを基調にしたシンプルなそれらは、一緒に住みながら二人で一つづつ揃えた。私の今の部屋もこの時の感覚がそのまま反映されている。それくらい、千佳ちゃんとの二人暮らしは居心地が良かった。
「先お風呂入って?」
渡された服に
「懐かしい!」
思わず声が出た。
「物持ち良いでしょ?」
「良過ぎだよ」
また二人して笑う。それは、かつての私のパジャマ。
「事務所のだよ。セキュリティ重視らしいけど、チェックされてそうであまり話した事ない」
千佳ちゃんはそう言って肩を竦めた。
内廊下を歩いた先のドアを開けると、シトラス系の爽やかな香りに包まれた。
……懐かしい。
高校卒業後、どうしても養父母の家から出たくて千佳ちゃんと一緒に住むという約束で許してもらった。その時と同じ香り。
「お邪魔します」
「いらっしゃい」
お互い顔を見合わせてクスリと笑う。
何となく、気恥ずかしい。
中に入ると見馴れた家具が全部残ってた。
アースカラーを基調にしたシンプルなそれらは、一緒に住みながら二人で一つづつ揃えた。私の今の部屋もこの時の感覚がそのまま反映されている。それくらい、千佳ちゃんとの二人暮らしは居心地が良かった。
「先お風呂入って?」
渡された服に
「懐かしい!」
思わず声が出た。
「物持ち良いでしょ?」
「良過ぎだよ」
また二人して笑う。それは、かつての私のパジャマ。