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甘く、深く、繋がって
第19章 決心
「頭の悪い奴は嫌いなんだよ」
「……」
「二度と真純に近付くな」
また瞳に恨みの炎を散らつかせ、みゆきが目蓋を落として視線を遮断した。
「聞いてんの?」
その肩を軽く突き飛ばす。勢いに押され、二三歩後ろに下がって止まる。それでも口を閉ざしたままで。
間を詰めると、みゆきが肩をすくめて身を引いた。その顎を掬って無理矢理視線を合わせる。
「真純にも俺にも近付くなって言ってんの。返事しろよ」
圧をかけて見据える俺から逃れるように身体を反らし
「分かったわよ!」
みゆきが手を払い除けた。
「近付かなきゃ良いんでしょ!」
不承不承を全身で示しながら睨み上げてくる。でもそれは既に虚勢に過ぎなくて、薄暗い外灯の下でも顔色が悪くなったのは明らかだった。
「言ったからには守れよ?」
「守るわよ!」
噛み付く様に言い返しながら距離を取る。完全に腰が引けている。
だが、どんなに弱ろうと手を緩める気は俺にはない。
「次はない、から」
念を押して畳み掛ける。威圧する俺にまたジリッと後ろに下がり
「……わ、かってるわよ」
勢いの良かったみゆきの口調が崩れた。
「……」
「二度と真純に近付くな」
また瞳に恨みの炎を散らつかせ、みゆきが目蓋を落として視線を遮断した。
「聞いてんの?」
その肩を軽く突き飛ばす。勢いに押され、二三歩後ろに下がって止まる。それでも口を閉ざしたままで。
間を詰めると、みゆきが肩をすくめて身を引いた。その顎を掬って無理矢理視線を合わせる。
「真純にも俺にも近付くなって言ってんの。返事しろよ」
圧をかけて見据える俺から逃れるように身体を反らし
「分かったわよ!」
みゆきが手を払い除けた。
「近付かなきゃ良いんでしょ!」
不承不承を全身で示しながら睨み上げてくる。でもそれは既に虚勢に過ぎなくて、薄暗い外灯の下でも顔色が悪くなったのは明らかだった。
「言ったからには守れよ?」
「守るわよ!」
噛み付く様に言い返しながら距離を取る。完全に腰が引けている。
だが、どんなに弱ろうと手を緩める気は俺にはない。
「次はない、から」
念を押して畳み掛ける。威圧する俺にまたジリッと後ろに下がり
「……わ、かってるわよ」
勢いの良かったみゆきの口調が崩れた。