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甘く、深く、繋がって
第20章 そばに、いる
「この前は、悪かった。あれからずっと反省してて……申し訳なかった」
真っ直ぐな声。
謝られてるのは分かるけど、素直に受け入れられない。あの時の恐怖は拭えない。身体の欲を引き摺り出された嫌悪感も……
「二度と、あんな事……誰にもしないで下さい」
応える声が震えた。
「二度としない」
言って更に頭を下げる。
嫌な思いをさせられたとは言え、そんな風にされ続けるのは落ち着かない。
「頭を上げて下さい」
「本当にごめん」
また低くなる。
「……止めて下さい」
「……ごめん」
ようやく頭を上げそうな気配に顔を背けた。
「もう、私の前に現れないで下さい」
「河合」
視界の端で足を踏み出すのが見えて、身体がすくんだ。
怖い……怖い、けど
斎藤さん……
優しい笑顔を思い、自分を叱咤する。
「ち、近寄らないで下さい」
黒田さんが歩みを止めた。じっと見詰めてくる視線を感じて身体が震える。
「あ、謝って下さっているのに、狭量で申し訳ありませんが……私はあなたを信じる事が出来ません」
視線を背けたまま伝える声が掠れた。
「……河合」
「どうぞ、お引き取りください」
真っ直ぐな声。
謝られてるのは分かるけど、素直に受け入れられない。あの時の恐怖は拭えない。身体の欲を引き摺り出された嫌悪感も……
「二度と、あんな事……誰にもしないで下さい」
応える声が震えた。
「二度としない」
言って更に頭を下げる。
嫌な思いをさせられたとは言え、そんな風にされ続けるのは落ち着かない。
「頭を上げて下さい」
「本当にごめん」
また低くなる。
「……止めて下さい」
「……ごめん」
ようやく頭を上げそうな気配に顔を背けた。
「もう、私の前に現れないで下さい」
「河合」
視界の端で足を踏み出すのが見えて、身体がすくんだ。
怖い……怖い、けど
斎藤さん……
優しい笑顔を思い、自分を叱咤する。
「ち、近寄らないで下さい」
黒田さんが歩みを止めた。じっと見詰めてくる視線を感じて身体が震える。
「あ、謝って下さっているのに、狭量で申し訳ありませんが……私はあなたを信じる事が出来ません」
視線を背けたまま伝える声が掠れた。
「……河合」
「どうぞ、お引き取りください」