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甘く、深く、繋がって
第20章 そばに、いる
柔らかな微笑みにホッとする。
「ありがとうございます」
頭を下げたところで
「何の相談?」
不意に甘い声が降ってきた。反射的に身体を起こす。桐生さんの後ろから斎藤さんが私を見ていた。
ドクンと跳ねて、走り始めた心臓。
疚しい事は何もない。でも酔ってる上に心の準備が出来ていなかった私は、突然の事に少し取り乱してしまった。
「……あ……さいと、さん」
スッと目を細め
「真純?」
硬くなった声。張り詰めそうな空気を桐生さんがふふっと笑って緩めてくれた。
「本当に心配性ですね。帰りの相談をしていただけですよ」
「……」
斎藤さんがゆっくりと首を傾げる。
「……あ、の……帰り、待ってても良いですか?」
その目が少し大きく見開いた。次にふぅっと優しく綻んで
「待っててくれるの?」
甘い問い掛けに、ドキドキが更に激しさを増していく。
「……はぃ」
恥ずかしくて俯いたら、斎藤さんに距離を詰められた。後ろ頭に回された大きな手に引き寄せられる。
「ありがとう」
すぐ近くで囁かれた言葉。心臓が破裂しそう。慌てて斎藤さんの二の腕を叩いた。
「ありがとうございます」
頭を下げたところで
「何の相談?」
不意に甘い声が降ってきた。反射的に身体を起こす。桐生さんの後ろから斎藤さんが私を見ていた。
ドクンと跳ねて、走り始めた心臓。
疚しい事は何もない。でも酔ってる上に心の準備が出来ていなかった私は、突然の事に少し取り乱してしまった。
「……あ……さいと、さん」
スッと目を細め
「真純?」
硬くなった声。張り詰めそうな空気を桐生さんがふふっと笑って緩めてくれた。
「本当に心配性ですね。帰りの相談をしていただけですよ」
「……」
斎藤さんがゆっくりと首を傾げる。
「……あ、の……帰り、待ってても良いですか?」
その目が少し大きく見開いた。次にふぅっと優しく綻んで
「待っててくれるの?」
甘い問い掛けに、ドキドキが更に激しさを増していく。
「……はぃ」
恥ずかしくて俯いたら、斎藤さんに距離を詰められた。後ろ頭に回された大きな手に引き寄せられる。
「ありがとう」
すぐ近くで囁かれた言葉。心臓が破裂しそう。慌てて斎藤さんの二の腕を叩いた。