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甘く、深く、繋がって
第20章 そばに、いる
真純の抱える苦しみは簡単に口に出来る事ではない。隠しておきたいのも分かる、が……

ゆっくり上体を倒し、唇を重ねた。
温かく、柔らかい。合わせるだけのつもりがつい啄んで。
「ん……」
応える様に開いた口合。そっと舌を滑り込ませた。
歯列をなぞり、真純の舌をノックして誘う。
「んっ……」
一度ピクッと奥に下がって、おずおずと戻って来た。柔らかな舌にゆったりと絡ませる。
「……っふ……ぅん」
目蓋が小さく震えてる。
胸を締める、真純を愛おしく思う気持ち。

愛してる
君だけを
何があっても変わらない
だから……ね?

絡む舌は甘い痺れをもたらして

もっと……深く……

欲は限りない。
それに反応するかの様に
「んっ!んんんっ」
柔く絡まっていた口内が急に緊張した。目蓋がパチリと開いて、すぐにキュッと閉ざされる。

起きた、な

わざと水音をたてて唾液を吸い上げ、頭を起こした。
「ふぁ、あ……」
こぼれ落ちた甘い声。顔の赤みが増していく。
「おはよ」
親指で目の下を拭う様に頬を撫で、そのままゆっくり髪をすく。
「……おはよう、ございます」
瞬きを繰り返し、真純が目を開けた。
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