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甘く、深く、繋がって
第21章 伝わる心
それは、私が言いたくて言えなかった願い。
嬉しくて、泣きたくなった。
斎藤さんに抱き付きたい。ギュッてしてもらいたい。
そう思っても、恥ずかしくて言葉には出来なくて。俯きながら躊躇いがちに伸ばした左手。斎藤さんのパジャマの胸の辺りを小さく握る。
「一緒に、新年を迎えたいです」
ゆっくり応えた私に
「うん」
頷いた斎藤さんが笑う。胸に当てた手を大きな手に包まれた。キュッと強く握られて、額に押し当てられた温かい唇。
「明後日、ランチで店閉めて皆で飲むから、真純も来て?」
「……良いんですか?」
思わず見上げた私にニコリと微笑む。
「良いよ」
背中の方に手を引っ張られ、必然的に正面から抱き合う体勢になった。斎藤さんの腕が肩と腰とに回り、引き寄せられる。
胸に押し当てられた耳に響く規則正しい鼓動。それが、すごく嬉しい。
「毎年最終日はみんな家族とか恋人呼んで、身内だけで貸し切って仕事納めをするんだ。だから真純にも来て欲しい」
「……っ」
その中に呼んでもらえる嬉しさと不安、それを上回る緊張とで返事に詰まった。
嬉しくて、泣きたくなった。
斎藤さんに抱き付きたい。ギュッてしてもらいたい。
そう思っても、恥ずかしくて言葉には出来なくて。俯きながら躊躇いがちに伸ばした左手。斎藤さんのパジャマの胸の辺りを小さく握る。
「一緒に、新年を迎えたいです」
ゆっくり応えた私に
「うん」
頷いた斎藤さんが笑う。胸に当てた手を大きな手に包まれた。キュッと強く握られて、額に押し当てられた温かい唇。
「明後日、ランチで店閉めて皆で飲むから、真純も来て?」
「……良いんですか?」
思わず見上げた私にニコリと微笑む。
「良いよ」
背中の方に手を引っ張られ、必然的に正面から抱き合う体勢になった。斎藤さんの腕が肩と腰とに回り、引き寄せられる。
胸に押し当てられた耳に響く規則正しい鼓動。それが、すごく嬉しい。
「毎年最終日はみんな家族とか恋人呼んで、身内だけで貸し切って仕事納めをするんだ。だから真純にも来て欲しい」
「……っ」
その中に呼んでもらえる嬉しさと不安、それを上回る緊張とで返事に詰まった。