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甘く、深く、繋がって
第21章 伝わる心
「社長をはじめみんなにお世話になってるし、そのお礼を伝えたい。真純も、一緒に」
一度ギュッと私を抱きしめて、腕が緩む。頬に触れた手に上を向かされて、斎藤さんがニコリと笑む。
「良い?」
良いも何も、バックヤードで休ませてもらったり、お店の営業時間に桐生さんに送り迎えしてもらったり、たくさん迷惑をかけてしまっているのは私で。お礼は自分の言葉で伝えなきゃ……
そう思って口を開きかけた時、チュと小さくリップ音を立てて額に唇が触れた。
「というのは建前」
ふふっと斎藤さんが笑う。
「何より俺が、一緒にいたい」
頬から後ろ頭に回された手にグイッと抱え込まれて、肩を抱く腕にも力が入る。
「だから、来て?一緒に飲んで、一緒に帰ろう?」
胸の奥がギューッとなった。熱くて、苦しくて言葉が出ない。
「一緒に年越して、新年祝って、初もうでにも行こうか?」
斎藤さんの優しい声が私を揺らす。伝わってくる温かい気持ち。
「真純の冬休み、最後の四日は全部俺にちょうだい。一緒に過ごして、寝て、起きて。俺に真純を愛させて」
も、無理……
「ふ、ぇっ」
堪えきれずに嗚咽が漏れた。
一度ギュッと私を抱きしめて、腕が緩む。頬に触れた手に上を向かされて、斎藤さんがニコリと笑む。
「良い?」
良いも何も、バックヤードで休ませてもらったり、お店の営業時間に桐生さんに送り迎えしてもらったり、たくさん迷惑をかけてしまっているのは私で。お礼は自分の言葉で伝えなきゃ……
そう思って口を開きかけた時、チュと小さくリップ音を立てて額に唇が触れた。
「というのは建前」
ふふっと斎藤さんが笑う。
「何より俺が、一緒にいたい」
頬から後ろ頭に回された手にグイッと抱え込まれて、肩を抱く腕にも力が入る。
「だから、来て?一緒に飲んで、一緒に帰ろう?」
胸の奥がギューッとなった。熱くて、苦しくて言葉が出ない。
「一緒に年越して、新年祝って、初もうでにも行こうか?」
斎藤さんの優しい声が私を揺らす。伝わってくる温かい気持ち。
「真純の冬休み、最後の四日は全部俺にちょうだい。一緒に過ごして、寝て、起きて。俺に真純を愛させて」
も、無理……
「ふ、ぇっ」
堪えきれずに嗚咽が漏れた。