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甘く、深く、繋がって
第22章 冬休み
「本当にごめん。怖い思いさせた」
初めと同じ謝り方。それはまるで自分のせいだと言っているようで……
そっと腕を解かれ、両手で頬を包まれる。
「間に合って良かった」
コツンと額が合わさった。
「ありがとうございます」
込み上げてくる嫌な感じ。腕を伸ばして拓真さんの首に腕を絡めた。
謝られはしたけれど『弟のモノは俺のモノ』そう言って私を見下ろしていた獣のような目に、受け入れる事が出来ない。
でも、兄弟でそんなこと……あって欲しくない。
否定したくて拓真さんにギューッと強くしがみつく。
「……真純」
いつもよりも低かった声にビクリと震える。お兄さんと似た様な声を出されると、さっきの恐怖が甦ってくる。
「や、です……」
「あ、ごめん」
その事に気付いたのか、拓真さんの声が何時ものように柔らかくなった。
「もう、大丈夫。二度と兄貴に手は出させない」
黙ったまま、拓真さんに額を擦り付けるようにして頷いた。
トントンと背中を叩かれる。温かくて、心地よくて、少しずつ落ち着いていく気持ち。しばらくそのまま拓真さんに身を預けさせてもらった。
初めと同じ謝り方。それはまるで自分のせいだと言っているようで……
そっと腕を解かれ、両手で頬を包まれる。
「間に合って良かった」
コツンと額が合わさった。
「ありがとうございます」
込み上げてくる嫌な感じ。腕を伸ばして拓真さんの首に腕を絡めた。
謝られはしたけれど『弟のモノは俺のモノ』そう言って私を見下ろしていた獣のような目に、受け入れる事が出来ない。
でも、兄弟でそんなこと……あって欲しくない。
否定したくて拓真さんにギューッと強くしがみつく。
「……真純」
いつもよりも低かった声にビクリと震える。お兄さんと似た様な声を出されると、さっきの恐怖が甦ってくる。
「や、です……」
「あ、ごめん」
その事に気付いたのか、拓真さんの声が何時ものように柔らかくなった。
「もう、大丈夫。二度と兄貴に手は出させない」
黙ったまま、拓真さんに額を擦り付けるようにして頷いた。
トントンと背中を叩かれる。温かくて、心地よくて、少しずつ落ち着いていく気持ち。しばらくそのまま拓真さんに身を預けさせてもらった。