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甘く、深く、繋がって
第22章 冬休み
や、だ……

ヒュッと喉が鳴る。
どんなに吸っても苦しくて。息が、出来ない?

覚えのある切迫感に過呼吸の発作だと気が付いた。

大丈夫、大丈夫

心で念じて息を止める。
拓真さんに気づかれないよう、吸った息を一旦止めて吐いて、ゆっくり吐いて……何とか呼吸を整える。
「……そう、思うんだ」
拓真さんが低い声で呻くように呟いた。
「でも、離せない。……真純を、失いたくない」
絞り出すように続けて、キツく抱き締められた。
「っん……」

別れたいと思われている訳じゃなかった。

その事に安堵して、でも別の苦しさに胸が詰まる。

拓真さんが気にしてるのは、私の事。
私が嫌な思いをしないように、傷つかないように、それを案じてくれている。

強く、なりたい……

ギュッと拓真さんの背中にしがみ付いた。

拓真さんの抱く不安は、自分がしてきた事に対する後ろめたさの裏返し。
本当にそんな危険があるのかどうか、私には分からない。ない可能性の方が高いかもしれない。
でも、一緒にいる限り、それは拓真さんに付きまとう。消し去る事はきっと難しい。

でも、でもね、拓真さん

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