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甘く、深く、繋がって
第22章 冬休み
掛け替えのない存在。
愛おしさは募る一方で。
泣きそうな自分を笑って誤魔化し、感謝を伝えて唇を重ねた。

愛しくて、愛おしくて……

首に回された腕に引き寄せられて身体が熱を帯びていく。兄貴に怖い目に遭わされたばかりだというのに我慢できずに押し倒した。
滑り込ませた舌に、怯む事なく絡んでくる甘い舌先。
ただ愛しくて堪らない。
想いを込めて頭を撫でる。溢れる涙を唇で吸い取り、その痕を舌で辿った。首もとに顔を埋めて気付いた、真純の身体に残る兄貴の匂いと赤い痕。一気に頭に血が上る。気が、触れるかと思った。
兄貴への怒りと、自分の不甲斐無さへの苛立ちと。
拒む素振りのない真純に、行為はエスカレートする一方で。

兄貴の痕跡を消し去りたい。
真純は俺の、だろ……?

余裕なく責め立てる俺に、真純が身を震わせる。必死に声を抑えようとしている彼女に敢えて啼き声を上げさせた。
甘く香り、しなる柔らかな身体。
何時もより性急に追い詰めて、真純が飛ぶまで止められなかった。
小刻みに震えてベッドに沈んだ真純。その蕩けきった微笑みにようやく安堵した。
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