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甘く、深く、繋がって
第22章 冬休み
「分かった」
短く応えた俺に兄貴がふっと口元を緩めた。
「ベタ惚れだな」
からかいを含んだ響き。
「あぁ、そうだよ」
真面目に返すと口角を右だけ引き上げられた。
「へぇ……益々もって興味が湧くね」
その目に見え隠れする雄の色。兄貴が真純に手を出す事はないと分かっていてもムッとする。
「ないとは思うが、二度と彼女に触れるなよ」
ついキツい口調で念を押した。
喉の奥でクッと笑って兄貴が椅子に背を投げる。
「何、お前そんなに余裕ねぇの?」
ニヤニヤと笑うその顔を叩きのめしたい。
「……兄貴には触られたくない」
「俺に、は?」
分かってる癖にわざわざ聞いてくる辺り、イイ性格してる。
「絶対余計なコトするだろう?」
しかめ面で睨み付けるとまた喉の奥で嬉しそうに笑い出した。
「当たり前。女の子は愛でてこそ」
そこで一旦言葉を切り、また口角を引き上げる。
「お前も、そうだろうが」
ホント、この兄貴は……
わざと俺の神経を逆撫でしてる。分かっていても腹が立つ。
「彼女は違う。分かってるよな?彼女を辱しめたり、傷付けたりする事は許さない。指一本触れてみろ。足腰使えなくしてやるよ」
短く応えた俺に兄貴がふっと口元を緩めた。
「ベタ惚れだな」
からかいを含んだ響き。
「あぁ、そうだよ」
真面目に返すと口角を右だけ引き上げられた。
「へぇ……益々もって興味が湧くね」
その目に見え隠れする雄の色。兄貴が真純に手を出す事はないと分かっていてもムッとする。
「ないとは思うが、二度と彼女に触れるなよ」
ついキツい口調で念を押した。
喉の奥でクッと笑って兄貴が椅子に背を投げる。
「何、お前そんなに余裕ねぇの?」
ニヤニヤと笑うその顔を叩きのめしたい。
「……兄貴には触られたくない」
「俺に、は?」
分かってる癖にわざわざ聞いてくる辺り、イイ性格してる。
「絶対余計なコトするだろう?」
しかめ面で睨み付けるとまた喉の奥で嬉しそうに笑い出した。
「当たり前。女の子は愛でてこそ」
そこで一旦言葉を切り、また口角を引き上げる。
「お前も、そうだろうが」
ホント、この兄貴は……
わざと俺の神経を逆撫でしてる。分かっていても腹が立つ。
「彼女は違う。分かってるよな?彼女を辱しめたり、傷付けたりする事は許さない。指一本触れてみろ。足腰使えなくしてやるよ」