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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
お兄さんが黙したまま紅茶に口を付ける。
拓真さんと似通った、でも拓真さんとは違う精悍なシンメトリー。きっと声を描けてくる女性はたくさんいると思う。良い人ばかりじゃないのは分かるけど
『拓真も俺もね、女は信用しないんだ』
お兄さんはそう言い切った。
……そんな風に思わざるを得ないような裏切りにあった、の?
二人して?
モヤモヤと、形にならない不安が募ってみぞおち辺りがシクシクする。落ち着かない。
長いような短い沈黙。
お兄さんの柳眉が少し下がった。視線を落とし、はぁと深い息を吐く。
「うん。まぁ君には、出来ないだろうね。第一拓真がそんな女に引っ掛かる訳ないし」
ゆっくり上がった目蓋。下から現れた瞳にさっきまでの冷たさはなかった。
「……何が、違うの?」
何って?
「まぁ良い身体はしてるけど……」
そう言いながら無遠慮に私の身体に視線を這わせる。その眼差しに嫌悪感が思い出されて肩がすくむ。
「あぁ、ごめん。大丈夫。もうあんな事しないから」
静かな口調でお兄さんに謝まられた。
「さっき言ったろ?ビッチはアウト。おんなじ。昨日のはあくまで品定め。弟の女を喰ったりしない」
「……は、い」
拓真さんと似通った、でも拓真さんとは違う精悍なシンメトリー。きっと声を描けてくる女性はたくさんいると思う。良い人ばかりじゃないのは分かるけど
『拓真も俺もね、女は信用しないんだ』
お兄さんはそう言い切った。
……そんな風に思わざるを得ないような裏切りにあった、の?
二人して?
モヤモヤと、形にならない不安が募ってみぞおち辺りがシクシクする。落ち着かない。
長いような短い沈黙。
お兄さんの柳眉が少し下がった。視線を落とし、はぁと深い息を吐く。
「うん。まぁ君には、出来ないだろうね。第一拓真がそんな女に引っ掛かる訳ないし」
ゆっくり上がった目蓋。下から現れた瞳にさっきまでの冷たさはなかった。
「……何が、違うの?」
何って?
「まぁ良い身体はしてるけど……」
そう言いながら無遠慮に私の身体に視線を這わせる。その眼差しに嫌悪感が思い出されて肩がすくむ。
「あぁ、ごめん。大丈夫。もうあんな事しないから」
静かな口調でお兄さんに謝まられた。
「さっき言ったろ?ビッチはアウト。おんなじ。昨日のはあくまで品定め。弟の女を喰ったりしない」
「……は、い」