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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
「そりゃそうだ。拓真が小二の頃だから、君いくつ?もっと下だろ?」
軽く右に首を傾げて覗き込んでくる。その仕草は拓真さんと同じで少しソワソワする。
「……五歳、くらいです」
「そりゃ覚えてろって言う方が無理だろ。俺だって思い出せないし。そんなに気にしなくても大丈夫だよ」
克己さんが懐かしそうに目を細め
「拓真は、初恋だったからな」
口角を引き上げた。
「……はつ、こい」
胸がギュッとなった。
「そ、拓真にとっては特別な思い出。その後何回も探しに行ったって話しただろ?だから覚えてんだよ」
そんな大切な記憶、なのに……
「マスミちゃんは引っ越して新しい環境のストレスにさらされてたんた。覚えてなくて当然。気にすんな」
「……はい」
小さく応えた私に克己さんが柔らかい笑みで頷いてくれた。
「まぁ拓真はああいう見てくれしてるし、女が途絶えたことないんだよね」
続く言葉にズキンと不安が押し寄せて
「でも、君だけ、だよ。アイツが惚れた女」
ジワッと頬が熱くなった。
「……ねぇマスミちゃん。幸せにしてやってよ、アイツの事」
「……」
「女の事であんな風にキレる拓真なんて初めて見た」
口元の切れた青い頬を撫で、克己さんがクックッと笑う。
軽く右に首を傾げて覗き込んでくる。その仕草は拓真さんと同じで少しソワソワする。
「……五歳、くらいです」
「そりゃ覚えてろって言う方が無理だろ。俺だって思い出せないし。そんなに気にしなくても大丈夫だよ」
克己さんが懐かしそうに目を細め
「拓真は、初恋だったからな」
口角を引き上げた。
「……はつ、こい」
胸がギュッとなった。
「そ、拓真にとっては特別な思い出。その後何回も探しに行ったって話しただろ?だから覚えてんだよ」
そんな大切な記憶、なのに……
「マスミちゃんは引っ越して新しい環境のストレスにさらされてたんた。覚えてなくて当然。気にすんな」
「……はい」
小さく応えた私に克己さんが柔らかい笑みで頷いてくれた。
「まぁ拓真はああいう見てくれしてるし、女が途絶えたことないんだよね」
続く言葉にズキンと不安が押し寄せて
「でも、君だけ、だよ。アイツが惚れた女」
ジワッと頬が熱くなった。
「……ねぇマスミちゃん。幸せにしてやってよ、アイツの事」
「……」
「女の事であんな風にキレる拓真なんて初めて見た」
口元の切れた青い頬を撫で、克己さんがクックッと笑う。