この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
兄弟で女の人を信じられなくなるなんて、何があったの?

聞きたくもあるけれど、拓真さんの過去を探るような事はしたくない。
みぞおち辺りでモヤモヤする不安を何とか押し込め、紅茶に口を付けた。
やっぱり温かい方が香りも味わいも良い。自然と笑みになる。
斜め向かいの克己さんから視線を感じた気がして頭を起こした。予想通り視線がぶつかって、ニコリと微笑まれる。
「……あ、の?」
「ん?」
傾いだ頭。にこやかな笑みではあるけれど……
「何か、ありますか?」
声が震えるかと思った。
「んー……拓真が君とまた会えて良かったと思って」
「……そう、ですか?」
「うん。さっき、拓真を幸せにしてって言ったけど、マスミちゃんも拓真に幸せにしてもらいなよ?」
胸の奥がギュッとなった。
「で、二人して俺に幸せ自慢してよ」
そう言って優しく笑う克己さんは何故か切実にも見えて……
もしかしたら克己さんは女の人を信じたいのかもしれない。そんな風に感じた。
「……はい」
頷いた私に克己さんは嬉しそうに口角を上げた。
「期待、してるよ」
「はい」
もう一度笑顔で返して。気付けば克己さんに抱いていた恐怖心は薄らいでいた。
/813ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ