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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
みっみらいの、よめさんっ!?

「さっ佐伯さん!」
びっくりして、嬉しくて、恥ずかしくて。顔が熱い。
「間違ってないと思うぞ」

……だと、良いですけど……

それは想像するだけでドキドキする。
「そ、そう祈ってて下さい」
思わず小さな声で願ってしまった。
佐伯さんがハハッと声を立てて笑う。その隣でシンシアさんがニッコリ微笑んで手を差し伸べてきた。握手だと思って出した右手、何故か手首を掴まれて。不思議に思った時にはグイッと引っ張られ、身体が前に傾いでいた。
「ひゃっ!」
ぶつかった柔らかな温もり。甘い香りにギュッと包まれ、さっきとはまた違う理由で心臓が跳ねる。
「So cute!」
聞き取れたのはその言葉だけ。後に続いた英語はちんぷんかんぷん。
ギュウギュウ抱き締められて、まくし立てられる早口な英語。

く、クラクラする……

どうして良いのか分からずに両手が宙をさ迷う。
「シンシアさん」
後ろから桐生さんの低い、声がした。
「離して下さい」
丁寧な口調とは裏腹、私の身体に回されたシンシアさんの腕を引き剥がす。後ろから肩を抱くように回した腕でそこから救い出してくれた。
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