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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
妊娠するまではシンシアさんも一緒にキッチンに居たんだ、よね?
頭に浮かぶのはどちらかというと黙々と職人の様に働く三人で、その中に賑やかなシンシアさんがいるのは想像がつかない。
「あの……『仲良』く働いて居たんですか?」
思わず聞いてしまった私に応えてくれたのは佐伯さん。
「お前ら毎日の様にバトルしてたよな?」
「バトル?」
何時からそこにいたのか、眠息を立てる赤ちゃんを抱え、ニヤニヤ笑いながら隣に立っていた。
見上げた先で拓真さんが嫌そうに顔をしかめる。
「あの時はねぇ……」
シンシアさんはそう言ってフフッと笑った。
何?
不安になる。
でも振り返ったシンシアさんは意外にも蒼く澄んだ瞳で真っ直ぐ拓真さんを見詰めてて。
「良かった、ね」
口角を引き上げた。
拓真さんがジッとシンシアさんを見返してる。やがて
「あぁ」
短く応じ、私の肩を抱き寄せた。
……なに?
「ホント、良かったなぁ、タク」
佐伯さんがバンバンと拓真さんの背中を叩いて笑いだす。腕の隙間から垣間見た桐生さんも、優しく微笑んでくれていて……
何が『良かった』の?
急に和やかになられて、益々もって分からない。
頭に浮かぶのはどちらかというと黙々と職人の様に働く三人で、その中に賑やかなシンシアさんがいるのは想像がつかない。
「あの……『仲良』く働いて居たんですか?」
思わず聞いてしまった私に応えてくれたのは佐伯さん。
「お前ら毎日の様にバトルしてたよな?」
「バトル?」
何時からそこにいたのか、眠息を立てる赤ちゃんを抱え、ニヤニヤ笑いながら隣に立っていた。
見上げた先で拓真さんが嫌そうに顔をしかめる。
「あの時はねぇ……」
シンシアさんはそう言ってフフッと笑った。
何?
不安になる。
でも振り返ったシンシアさんは意外にも蒼く澄んだ瞳で真っ直ぐ拓真さんを見詰めてて。
「良かった、ね」
口角を引き上げた。
拓真さんがジッとシンシアさんを見返してる。やがて
「あぁ」
短く応じ、私の肩を抱き寄せた。
……なに?
「ホント、良かったなぁ、タク」
佐伯さんがバンバンと拓真さんの背中を叩いて笑いだす。腕の隙間から垣間見た桐生さんも、優しく微笑んでくれていて……
何が『良かった』の?
急に和やかになられて、益々もって分からない。