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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
「気に、入られた?」
流れからそれがシンシアさんに、なのは明らかで。でも気を付けなくてはならない理由は分からない。
「あちこち触られなかった?」
後をつぐように拓真さんが聞いてくる。
「……え?」

そう言われれば、抱き締められながら腰回りを触られていたような……

「佐伯さんと結婚はしたけど、もともとは女が好きだから」

女、が……好き?

「もちろん佐伯さんも知ってる。と言うか、佐伯さんだけが特別」
それはちょっと衝撃で、黙り込んでしまった。
「だから、気を付けて?」

つまり、私はそう言う意味で気に入られたということ?

「佐伯さんは付き合ってる時から男が相手じゃなければ浮気じゃないって、ほったらかしなんだよ」
拓真さんがはぁとため息を吐く。徐(おもむろ)に腰に滑り降りた手に強く引き寄せられた。お腹から下が拓真さんのサロンと引っ付いて。顎を引いた拓真さんがコツンと額を合わせてきた。
「シンシアに何言った?」
「へ?なっ何、もっ?」
身体が、顔が近過ぎる。
突然の事に頭が沸騰しそうに熱い。
「そんな訳ない。シンシアは外見度外視。中身重視だから」
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