この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
私と桐生さんの間で拓真さんは驚く様子もなく話を聞いていた。
と言うことは、やっぱり拓真さんは桐生さんと私の関係を知っていたんだよね?それに、私がせいちゃんだと気付いてない事も分かってた……
桐生さんも拓真さんもどうして教えてくれなかったんだろう。
胸に浮かぶ疑問。でも
「すみちゃんが僕の事を思い出してくれたので、改めて」
ニコリと壮ちゃんたちに向き直った桐生さんに、口にする事は出来なかった。
「名前位はお互い名乗ってますか?」
桐生さんの確認に拓真さんたちがそれぞれに頷く。
「じゃあ、簡潔に」
またニコリと微笑んで
「壮先輩。タクは、大丈夫ですよ」
真っ直ぐ壮ちゃんに告げた。
……え?
それ以上言葉は続かなくて、あまりの簡潔さに驚いて桐生さんを見てしまった。
視線に気づいた桐生さんが笑顔で首を傾げてくる。
あ、の……それ、だけですか?
「……何が大丈夫なんだ?」
壮ちゃんが小さく息を吐いた。桐生さんは私から壮ちゃんに視線を戻し、いつもの穏やかな笑みを口元に浮かべた。
「壮先輩が心配してる事を、タクがする事はありません」
と言うことは、やっぱり拓真さんは桐生さんと私の関係を知っていたんだよね?それに、私がせいちゃんだと気付いてない事も分かってた……
桐生さんも拓真さんもどうして教えてくれなかったんだろう。
胸に浮かぶ疑問。でも
「すみちゃんが僕の事を思い出してくれたので、改めて」
ニコリと壮ちゃんたちに向き直った桐生さんに、口にする事は出来なかった。
「名前位はお互い名乗ってますか?」
桐生さんの確認に拓真さんたちがそれぞれに頷く。
「じゃあ、簡潔に」
またニコリと微笑んで
「壮先輩。タクは、大丈夫ですよ」
真っ直ぐ壮ちゃんに告げた。
……え?
それ以上言葉は続かなくて、あまりの簡潔さに驚いて桐生さんを見てしまった。
視線に気づいた桐生さんが笑顔で首を傾げてくる。
あ、の……それ、だけですか?
「……何が大丈夫なんだ?」
壮ちゃんが小さく息を吐いた。桐生さんは私から壮ちゃんに視線を戻し、いつもの穏やかな笑みを口元に浮かべた。
「壮先輩が心配してる事を、タクがする事はありません」