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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
動かない私に拓真さんがふっと口元を緩めた。
「大丈夫だよ、真純。キッシュ食べておいで。後で感想教えて?」
「拓真さん……」
優しい微笑みに、余計動きたくなくない。
壮ちゃんとはるちゃんが私を心配してくれてるのは分かる。だからこそ、拓真さんを傷付けたり、失礼な事を言ったりするんじゃないかと危惧してしまう。
「大丈夫だから」
もう一度繰り返されて、首を振ったところに
「真純!」
千佳ちゃんの声がした。
振り向いて、びっくり。千佳ちゃんはツーブロックにした髪を高い位置で結び、華やかな色合いの羽織袴で立っていた。所謂かぶきものと言われる侍みたい。
大きなスライドで私の元まで歩いてくる。
「ど、どうしたの千佳ちゃん?」
「あぁこれ?さっきまで年始の特番の撮影してて、面白かったから真純に見てもらおうと思ってそのまま着てきた」
悪戯っ子のような笑顔で説明して、壮ちゃんとはるちゃんに視線を移す。
「ご無沙汰してます。真純、借りても良いですか?」
「待って、千佳ちゃん」
間に入った私に構うことなく
「久し振りだな、千佳。暫く見ないうちに男っ振りが上がったようだが」
壮ちゃんが懐かしそうに目を細めた。
「大丈夫だよ、真純。キッシュ食べておいで。後で感想教えて?」
「拓真さん……」
優しい微笑みに、余計動きたくなくない。
壮ちゃんとはるちゃんが私を心配してくれてるのは分かる。だからこそ、拓真さんを傷付けたり、失礼な事を言ったりするんじゃないかと危惧してしまう。
「大丈夫だから」
もう一度繰り返されて、首を振ったところに
「真純!」
千佳ちゃんの声がした。
振り向いて、びっくり。千佳ちゃんはツーブロックにした髪を高い位置で結び、華やかな色合いの羽織袴で立っていた。所謂かぶきものと言われる侍みたい。
大きなスライドで私の元まで歩いてくる。
「ど、どうしたの千佳ちゃん?」
「あぁこれ?さっきまで年始の特番の撮影してて、面白かったから真純に見てもらおうと思ってそのまま着てきた」
悪戯っ子のような笑顔で説明して、壮ちゃんとはるちゃんに視線を移す。
「ご無沙汰してます。真純、借りても良いですか?」
「待って、千佳ちゃん」
間に入った私に構うことなく
「久し振りだな、千佳。暫く見ないうちに男っ振りが上がったようだが」
壮ちゃんが懐かしそうに目を細めた。