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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
大きく切り取った一口をしっかり噛んで味わって
「んー、これも美味しい」
幸せそうに笑う。
「ホント、何でも作れて腹立つな」
小さな声で毒づきながら次々切り取って口に運ぶ。そんな千佳ちゃんを見て、桐生さんがフフっと笑った。
「桐生さん」
「何ですか?」
ちゃんと私と視線を合わせてくれる。桐生さんには聞きたい事がたくさんあって
「……いつから私の事、気が付いてんですか?」
ちょっと迷って、順番に聞いてみる。
「初めからです」
「初めから?」
ビックリした。
初め?
初めって!?
「はるさんから結システムに就職したのは聞いていたので、ランチに来た時にもしかしてって思って。その後の歓迎会で確信しました」
そうだった。歓迎会はここでしてもらった……
でも、じゃあ
「どうしてすぐに教えてくれなかったんですか?」
「初めはね、会社の方も一緒でしたし……すみちゃんに気付いてもらいたいのもあって」
私を見詰める桐生さんの眉が少し下がった。
「でも全然でした」
そう言ってフフっと笑う。
「残念に思ったんですけど、段々このまま見守っているのも良いなって思うようになったんです」
「んー、これも美味しい」
幸せそうに笑う。
「ホント、何でも作れて腹立つな」
小さな声で毒づきながら次々切り取って口に運ぶ。そんな千佳ちゃんを見て、桐生さんがフフっと笑った。
「桐生さん」
「何ですか?」
ちゃんと私と視線を合わせてくれる。桐生さんには聞きたい事がたくさんあって
「……いつから私の事、気が付いてんですか?」
ちょっと迷って、順番に聞いてみる。
「初めからです」
「初めから?」
ビックリした。
初め?
初めって!?
「はるさんから結システムに就職したのは聞いていたので、ランチに来た時にもしかしてって思って。その後の歓迎会で確信しました」
そうだった。歓迎会はここでしてもらった……
でも、じゃあ
「どうしてすぐに教えてくれなかったんですか?」
「初めはね、会社の方も一緒でしたし……すみちゃんに気付いてもらいたいのもあって」
私を見詰める桐生さんの眉が少し下がった。
「でも全然でした」
そう言ってフフっと笑う。
「残念に思ったんですけど、段々このまま見守っているのも良いなって思うようになったんです」