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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
「そうですね。素性は伏せたままでいて欲しいと言われましたしね」
横から桐生さんに同意されて、少し考えてしまった。
「幼馴染みだと気付いて欲しくないって、どんだけ」
クックッと千佳ちゃんが笑い出す。
「いえ、僕が親しくするのが嫌なんですよ。僕にとっては大切な妹なんだと何度も説明したんですけどね」
桐生さんも一緒になってフフっと笑う。和やかな二人に挟まれて、啓太やその前に付き合っていた人たちの事を思い出して少し不安になってきた。
拓真さんがあんな事、する訳ないのに……
私の不安は顔に出ていたのか
「でもね、真純はある程度独占欲が強い人の方が良いと思うよ」
優しい千佳ちゃんの声がした。
「……どうして?」
聞き返した私に少し眉を下げる。
「真純はすぐ不安になるから」
一度口を閉ざし、私をじっと見つめて
「精神的に少し拘束された方が安心できるでしょ?」
その言葉に息が詰まった。
「……」
何も答えられなくて黙り込む。
確かに。
今もだけど、私は些細な事ですぐに不安に揺れてしまう。
拓真さんに何度も「愛してる」って「真純だけ」って言ってもらえてるのに、根拠のない噂に揺すぶられ、みゆきさんの言葉に惑わされて……
横から桐生さんに同意されて、少し考えてしまった。
「幼馴染みだと気付いて欲しくないって、どんだけ」
クックッと千佳ちゃんが笑い出す。
「いえ、僕が親しくするのが嫌なんですよ。僕にとっては大切な妹なんだと何度も説明したんですけどね」
桐生さんも一緒になってフフっと笑う。和やかな二人に挟まれて、啓太やその前に付き合っていた人たちの事を思い出して少し不安になってきた。
拓真さんがあんな事、する訳ないのに……
私の不安は顔に出ていたのか
「でもね、真純はある程度独占欲が強い人の方が良いと思うよ」
優しい千佳ちゃんの声がした。
「……どうして?」
聞き返した私に少し眉を下げる。
「真純はすぐ不安になるから」
一度口を閉ざし、私をじっと見つめて
「精神的に少し拘束された方が安心できるでしょ?」
その言葉に息が詰まった。
「……」
何も答えられなくて黙り込む。
確かに。
今もだけど、私は些細な事ですぐに不安に揺れてしまう。
拓真さんに何度も「愛してる」って「真純だけ」って言ってもらえてるのに、根拠のない噂に揺すぶられ、みゆきさんの言葉に惑わされて……