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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
ランチの営業を終え、確認した携帯に真純からも届いていたメール。
『克己さんが戻っていらして、色々お話をしました。
ちょっと緊張しましたけど、昨日の事も改めて謝って下さいました。
落ち着きましたので、外泊しなくても大丈夫です』
用件のみを伝えるメール。それはいつもの事で、真純がメールを絵文字などで修飾したり、それ以上の事を一緒に綴ったりする事はない。
何も特別な書き方はされてないのに、そのメールを読んだ時に浮かんだのは眉を下げ頼りなく微笑む真純の姿で。反射的に佐伯さんに断りを入れ、バックヤードへ向かっていた。
少し長く思えた呼び出し音。応じた真純の声は少し強張っていて、どれほどの緊張の中で兄貴と話していたのかと胸が苦しくなった。でもすぐに
『もう大丈夫です』
そう言った真純の口調が思いのほか柔らかかった事に安堵する。お礼を伝えた俺に
『話せて良かった』
と応じた真純。
本当に、この子は……
込み上げてくる熱いモノ。この気持ちを、真純に返したい。
ホテルの件を確認した俺に応えた真純の『はい』。我慢をしているのは明らかで。少し強引に真純から『行きたい』の言葉を引き出した。
『克己さんが戻っていらして、色々お話をしました。
ちょっと緊張しましたけど、昨日の事も改めて謝って下さいました。
落ち着きましたので、外泊しなくても大丈夫です』
用件のみを伝えるメール。それはいつもの事で、真純がメールを絵文字などで修飾したり、それ以上の事を一緒に綴ったりする事はない。
何も特別な書き方はされてないのに、そのメールを読んだ時に浮かんだのは眉を下げ頼りなく微笑む真純の姿で。反射的に佐伯さんに断りを入れ、バックヤードへ向かっていた。
少し長く思えた呼び出し音。応じた真純の声は少し強張っていて、どれほどの緊張の中で兄貴と話していたのかと胸が苦しくなった。でもすぐに
『もう大丈夫です』
そう言った真純の口調が思いのほか柔らかかった事に安堵する。お礼を伝えた俺に
『話せて良かった』
と応じた真純。
本当に、この子は……
込み上げてくる熱いモノ。この気持ちを、真純に返したい。
ホテルの件を確認した俺に応えた真純の『はい』。我慢をしているのは明らかで。少し強引に真純から『行きたい』の言葉を引き出した。