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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
何もしていないと真純が繰り返す。
最近ようやく気付いた事がある。多少強引にする方が、真純に気持ちを吐露させやすい。
「うん……じゃあ何で不安になったの?」
追い込むように繰り返した質問。
「っ!」
今にも泣きそうな視線が飛んできた。
さらさらとこぼれ落ちる髪をすいて後ろ頭に手を回す。真純の目の高さに腕を合わせ、彼女の視界を遮った。
「ますみ」
なるべく柔らかに真純を見詰める。
「……い、嫌がられたのかと、思って……」
ようやく小さく呟かれた言葉。
「嫌がる?……何を?」
更に続きを促すと、真純の瞳が揺らいだ。
「さ、佐伯さんの……紹介」
声が震えてる。
「あぁ、未来の嫁さん?」
「……はい」
頷いたまま真純の視線が下を向く。嫌がってると思われてるとは思いもしなかった。
即座に否定して、でも硬く握られた手も戻ってきた揺れる瞳も不安を如実に表していて。
「ごめん」
真っ直ぐ真純を見詰めて謝った。
「嫌な訳ない。言ったろ?真純のいない生活は、考えられないって。真純にも『離さないで』って言われてたし……真純が落ち着いたら、完全にそのつもりでいた」
一度言葉を切って揺れる瞳を覗き込む。
「俺、だけ?」
最近ようやく気付いた事がある。多少強引にする方が、真純に気持ちを吐露させやすい。
「うん……じゃあ何で不安になったの?」
追い込むように繰り返した質問。
「っ!」
今にも泣きそうな視線が飛んできた。
さらさらとこぼれ落ちる髪をすいて後ろ頭に手を回す。真純の目の高さに腕を合わせ、彼女の視界を遮った。
「ますみ」
なるべく柔らかに真純を見詰める。
「……い、嫌がられたのかと、思って……」
ようやく小さく呟かれた言葉。
「嫌がる?……何を?」
更に続きを促すと、真純の瞳が揺らいだ。
「さ、佐伯さんの……紹介」
声が震えてる。
「あぁ、未来の嫁さん?」
「……はい」
頷いたまま真純の視線が下を向く。嫌がってると思われてるとは思いもしなかった。
即座に否定して、でも硬く握られた手も戻ってきた揺れる瞳も不安を如実に表していて。
「ごめん」
真っ直ぐ真純を見詰めて謝った。
「嫌な訳ない。言ったろ?真純のいない生活は、考えられないって。真純にも『離さないで』って言われてたし……真純が落ち着いたら、完全にそのつもりでいた」
一度言葉を切って揺れる瞳を覗き込む。
「俺、だけ?」