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第24章 対峙

「確かに一緒にいない時間に物理的に真純を守る事は出来ません」
それは俺が一番分かっている。
ならばどうやって側にいられない時に過去から真純を守るのか……

大切なのは俺が真純に何をするか、じゃない。真純に信頼して貰えるようになる事、だ。

真純は色んな感情をすぐに内に押し込める。不安を抱え揺れていても、大丈夫だと隠してしまう。それを打ち明けてもらえるようにならなければ始まらない。
なるべく真純の側にいて、たくさんの愛情を注ぎたい。
些細な事だったとしても真純が不安に感じていることは一つずつ話を聞いて、取り除く努力をしたい。
過去の亡霊に囚われそうになった時、真純から助けを求められるようになれば良い。
真純が俺に頼れるようになる事で真純を安定させられれば、それも真純の自信に繋がって。俺が側にいない時でも、真純は過去に囚われなくて済むようになる。
幼少期からの蓄積で自己肯定感の低い真純。それを改善させることは簡単にはいかない。どれだけ掛るのかも分からない。でも、そうしたいと思っている。
そうやってゆっくりで良いから真純が自信を持てるようになって欲しい。

俺の説明はどれだけ伝わったのか……
黙って俺を見据えるソウスケさんの表情に変化はなくて。やがて一言
「分かった」
とだけ返された。