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甘く、深く、繋がって
第24章 対峙
「幸い今の養父母は暖かいご夫婦で、お陰で真純は笑えるようになった。でも俺たちは未だに関係を修復出来ずにいるんだ」
気付けばハルカさんが息を殺す様にして泣いていた。
「俺たちが真純に付けた傷は深い。だから、今真純が悠の所にいると聞いて驚いた。それは、君のお陰なんだろうな」
……違う
俺の『お陰』なんかじゃない
ソウスケさんの話を聞いて、やっと分かったことがる。
真純とソウスケさんたちの間に感じた違和感、真純の緊張。
それは離れていた時間が長いせい。真純は緊張しているんじゃない。距離を掴みかねているだけなんだ。
だから、もともと甘えられる環境で育っていない真純は、実の兄姉だと思っていても甘える事が出来ない……
真純にしばらく家族と一緒に住んで欲しいと言ったのは俺だ。それが甘える事を躊躇する、彼女の背中を押すことになっただけ。
それだけ怖い思いを真純にさせてしまった………
「真純さんに、ご家族と一緒に過ごす様に話したのは確かに俺です。でも、それは決して『お陰』と言ってもらえるような理由じゃないんです」
姿勢を正し、ソウスケさんとハルカさんに向き合った。
気付けばハルカさんが息を殺す様にして泣いていた。
「俺たちが真純に付けた傷は深い。だから、今真純が悠の所にいると聞いて驚いた。それは、君のお陰なんだろうな」
……違う
俺の『お陰』なんかじゃない
ソウスケさんの話を聞いて、やっと分かったことがる。
真純とソウスケさんたちの間に感じた違和感、真純の緊張。
それは離れていた時間が長いせい。真純は緊張しているんじゃない。距離を掴みかねているだけなんだ。
だから、もともと甘えられる環境で育っていない真純は、実の兄姉だと思っていても甘える事が出来ない……
真純にしばらく家族と一緒に住んで欲しいと言ったのは俺だ。それが甘える事を躊躇する、彼女の背中を押すことになっただけ。
それだけ怖い思いを真純にさせてしまった………
「真純さんに、ご家族と一緒に過ごす様に話したのは確かに俺です。でも、それは決して『お陰』と言ってもらえるような理由じゃないんです」
姿勢を正し、ソウスケさんとハルカさんに向き合った。