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甘く、深く、繋がって
第24章 対峙
「そうか」
短く応えて口を閉ざす。隣でハルカさんが眉を下げてソウスケさんを見上げていた。
「壮助」
ただ名前を呼んだだけ。その言葉に込められたのは俺への不安。それを問い質さないソウスケさんへの焦り。
それには応じず、俺へと視線を投げてくる。
「それで、その女性はどうするんだ?」
「数日前に二度と関わらないよう直接話をしました」
別れ際のみゆきの憔悴した様子が演技でなければ大丈夫だろうとは思う。が、アイツの事は殆ど知らない。同じ駅、同じオフィスビル。何をしてくるか予測がつかない。
「油断は、出来ないと思っています」
「警察には?」
「話しています。今ハルカさんの家へ行かせて頂いていますが、真純さんのマンション周辺の巡回を増やしてもらっています」
目に見える証拠を突き出さなければ、警察はなかなか動けない。巡回してもらえるだけ、まだ良い方だ。
俺の言いたい事を察したのか、ソウスケさんが小さく頷いた。
「警察沙汰にはならないに越した事はない。真純にあんな思いをさせるのは一度で十分だ」
今までと違い、明らかに寄せられた眉ね。それは事件の時の事情聴取の事を言っているのだろう。
「それと……」
短く応えて口を閉ざす。隣でハルカさんが眉を下げてソウスケさんを見上げていた。
「壮助」
ただ名前を呼んだだけ。その言葉に込められたのは俺への不安。それを問い質さないソウスケさんへの焦り。
それには応じず、俺へと視線を投げてくる。
「それで、その女性はどうするんだ?」
「数日前に二度と関わらないよう直接話をしました」
別れ際のみゆきの憔悴した様子が演技でなければ大丈夫だろうとは思う。が、アイツの事は殆ど知らない。同じ駅、同じオフィスビル。何をしてくるか予測がつかない。
「油断は、出来ないと思っています」
「警察には?」
「話しています。今ハルカさんの家へ行かせて頂いていますが、真純さんのマンション周辺の巡回を増やしてもらっています」
目に見える証拠を突き出さなければ、警察はなかなか動けない。巡回してもらえるだけ、まだ良い方だ。
俺の言いたい事を察したのか、ソウスケさんが小さく頷いた。
「警察沙汰にはならないに越した事はない。真純にあんな思いをさせるのは一度で十分だ」
今までと違い、明らかに寄せられた眉ね。それは事件の時の事情聴取の事を言っているのだろう。
「それと……」