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甘く、深く、繋がって
第24章 対峙
「真純は、大丈夫だ」
言われてハルカさんの頭が下がる。
「ハルは大丈夫か?」
「……ぅん」
頷いたハルカさんにソウスケさんの瞳が柔らかくなった。
「ハル泣きすぎ」
わしゃわしゃと荒っぽく髪を乱す。
「真純が見たら心配する。顔直してこい」
「……ん、そぅだね」
頷いたハルカさんの頭をポンと叩いて、ソウスケさんが手を外した。
乱された髪を手櫛で直し、ハルカさんが俺を見上げてくる。
「真純を……」
続きを逡巡するように一度言葉を切り
「よろしくお願いします」
頭を下げられた。
その言葉に込められたハルカさんの思い。願うは真純の幸せ。
それは俺も同じ。だから
「いえ、こちらの方こそ、よろしくお願いします」
改めて頭を下げた。
ふふっと優しい声でハルカさんが笑う。
「なんだか娘をお嫁さんに出してるみたい」
見上げたハルカさんは柔らかな笑みを浮かべていて。
「お母さんじゃないのにね」
笑みを深めて一筋涙を溢した。

ハルカさんが席を外し、ソウスケさんと向かい合う。
感情の読めない瞳で真っ直ぐに俺を見て、ソウスケさんが口を開いた。
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