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甘く、深く、繋がって
第25章 始まりの夜
エレベーターに乗った瞬間にされた深いキス。過剰な程に優しかったり、あっさりだったり。意地悪なのは前からだけど……

おへその下がシュクシュクしてる。拓真さんに触れられると、こんなにも簡単に火を灯されてしまう。
でも、からかわれていたのかと思うと何だか悔しい……

小さな瓶に少し残っていたウイスキー。拓真さんが空にしたグラスに注いで思い切って飲み干した。

うっ……

強いアルコールにムセ返る。ウィスキーの香りが一気に広がり、喉から身体が熱くなった。
思った以上に残っていたウィスキーにクランと揺らいだ周りの景色。
小さく息を吐き、ゆっくりと立ち上がって。

ふ、ふわふわする……

思いの外不安定になった足元に少し躊躇する。でも、思い出された拓真さんの意地悪な笑みに、一歩足を踏み出した。
部屋の境目で立ち止まる。そっと頭を出してバスルームの方を伺うと、ガラス越しに見える拓真さんはシャワーを出したまま頭を洗っている所だった。
そこから真っ直ぐバスルームへ。
裸で入るのは恥ずかしい。濡れると困るカーディガンと下着は脱いで、ネグリジェは着たままそっと中へ滑り込んだ。
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