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甘く、深く、繋がって
第25章 始まりの夜
軽い浮上感の後エレベーターが止まる。
息を乱し涙目で見上げてくる真純。俺のコートを掴む手が震えてる。
可愛い……
喉が鳴る。その場に座り込みそうな真純の足を掬う様にして横向きに抱き上げた。スーツケースはホールに置いてロビーへ向かう。
珍しく大人しく抱かれたままの真純につい口角が上がる。程なく着いたロビー。手前のソファーへそっと降ろした。
「荷物取ってくるね」
すがり付く様に見上げてくる。抱き締めたいのをぐっと耐え、頭をポンポンと撫でて笑んで見せた。
横から感じる視線。身体を起こすと、千太郎がフロントの中からこっちを見ていた。
だろうな……
一見真面目な装いで、でもその実興味津々なのが分かる。敢えて無視してホールへスーツケースを取りに行った。
戻って来た俺にホッとしたような顔を見せた真純。
「チェックインしてくるからちょっと待ってて」
頼りない瞳に見上げられて欲が込み上げてくる。それは昨日に触発されたにしても口にするにはちょっと憚(はばか)れる程の支配欲で。姿勢を正して意識を逸らした。
千太郎に気付かれるのも面倒だ。
息を乱し涙目で見上げてくる真純。俺のコートを掴む手が震えてる。
可愛い……
喉が鳴る。その場に座り込みそうな真純の足を掬う様にして横向きに抱き上げた。スーツケースはホールに置いてロビーへ向かう。
珍しく大人しく抱かれたままの真純につい口角が上がる。程なく着いたロビー。手前のソファーへそっと降ろした。
「荷物取ってくるね」
すがり付く様に見上げてくる。抱き締めたいのをぐっと耐え、頭をポンポンと撫でて笑んで見せた。
横から感じる視線。身体を起こすと、千太郎がフロントの中からこっちを見ていた。
だろうな……
一見真面目な装いで、でもその実興味津々なのが分かる。敢えて無視してホールへスーツケースを取りに行った。
戻って来た俺にホッとしたような顔を見せた真純。
「チェックインしてくるからちょっと待ってて」
頼りない瞳に見上げられて欲が込み上げてくる。それは昨日に触発されたにしても口にするにはちょっと憚(はばか)れる程の支配欲で。姿勢を正して意識を逸らした。
千太郎に気付かれるのも面倒だ。