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甘く、深く、繋がって
第28章 初詣
俺の身体を射抜く様に真純を睨んでいた視線が俺の方に飛んでくる。その鋭い目に、今のみゆきの行動原理はすでに俺への想いじゃなく、嫉妬を発端とする真純へ激情なんだと痛感させられる。

ホントやっかいな、女。
でも、もうこれで終わりだ。二度と、真純には関わらせない。もちろん、俺にも……

何か言おうとした彼女の先手を取って言葉を封じる。
「次はないとも言ったよね?」
「っ!」
キツく寄った眉ね。みゆきの顔が歪んだ。
「今消えてくれたらここで会った事は忘れてやるよ。その男連れて、いなくなってくれないかな?」
みゆきのすぐ後ろまで来ていた黒田の足が止まる。眉を潜め、歯を噛み締めて。

一応は自分の犯した罪を自覚してるんだ……

黒田の態度にそう思って、同時に気付く。

こいつ、まだ……

やはり、みゆきにまんまと使われたと言う訳か……
だからと言ってこいつのした事は赦される事じゃない。

「それ以上近付くなよ、黒田」
真純を視界に捉えようとしていたヤツの動きを制して睨み付けた。
本気ならば尚更、真純に近付ける訳にいかない。
「お前は男として最低な事を、俺の最愛の人にしたんだ」
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