この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
甘く、深く、繋がって
第29章 ・・・のために
「ありがとうございます。少し、楽になりました」
震えるかと思ったけど、普通に話せてホッとする。
拓真さんの目元が少し緩む。でもまだ心配そう。
「少し戻った所に自販機があったと思うから、飲み物買ってくるね。あったかいのと冷たいの、どっちが良い?」
拓真さんに動かれたくなくて
「だ、大丈夫です」
慌ててしまった。
「そんなに遠くじゃないし、すぐ戻ってくるよ?」
そう、だけど。戻ってくる時に出会ってしまうかもしれない。何より一人残されるのは怖い。そう思ったら咄嗟に拓真さんの手を取っていた。
「そ、傍にいて下さい」
焦るあまりに声が跳ね、チラリと流された視線。その先を目で追って

あ……

震える手は怯える気持ちを隠せない。
拓真さんの顔が曇ったのが分かった。

気付かれた、よね?

「真純、だれ」
拓真さんの質問にパッと手を離した。心配かけたくなくてひらひらと振る。
「あっ……ごめんなさい。温かいので、お願いします」
そんな事しても、拓真さんが見逃してくれる訳もなく。目の前に膝を付き、目線を合わせて覗き込まれた。
「分かった。行かない」
緊張する私に、掛けられたのは優しい声で。伸びてきた左手に頭をそっと引き寄せられた。
/813ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ