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甘く、深く、繋がって
第29章 ・・・のために

「大丈夫、離れないから」
追及よりも私の気持ちを優先してくれる拓真さんに胸が熱い。
ポンポンと頭を撫でる大きな手にホッとして、鼻の奥がツンときた。じわりと滲んだ涙。溢れないよう、気取られないよう瞬きを堪えて歯を噛みしめて。
拓真さんが身体を少し捻る。何をしているのかは明らかで。
願い虚しく、ピクリと反応した拓真さんに、みゆきさん達を見つけたのだと分かった。
体勢を戻した拓真さんが包み込んでくれる。
あったかい……
ゆっくりと解かれた腕。立ち上がった拓真さんが少し身体の位置をずらした。
「もし気付かれても、俺が対応するから。真純は応えなくて良いよ」
隠そうとしていた事には一切触れて来ない。私を守ろうとする拓真さんの優しさがすごく、すごく嬉しくて、同時に心配を掛けて守られてるばかりな事が申し訳なくなった。
「あ、りがとうございます」
大丈夫。
私はみゆきさんには負けない。
黒田さん、も……怖いけど、拓真さんがいてくれる。『二度としない』って言ってくれたし。
怖い事は、起きない。
拓真さんの大きな手にまた頭を撫でられて、その腕を両手で掴んだ。
大丈夫、大丈夫……
追及よりも私の気持ちを優先してくれる拓真さんに胸が熱い。
ポンポンと頭を撫でる大きな手にホッとして、鼻の奥がツンときた。じわりと滲んだ涙。溢れないよう、気取られないよう瞬きを堪えて歯を噛みしめて。
拓真さんが身体を少し捻る。何をしているのかは明らかで。
願い虚しく、ピクリと反応した拓真さんに、みゆきさん達を見つけたのだと分かった。
体勢を戻した拓真さんが包み込んでくれる。
あったかい……
ゆっくりと解かれた腕。立ち上がった拓真さんが少し身体の位置をずらした。
「もし気付かれても、俺が対応するから。真純は応えなくて良いよ」
隠そうとしていた事には一切触れて来ない。私を守ろうとする拓真さんの優しさがすごく、すごく嬉しくて、同時に心配を掛けて守られてるばかりな事が申し訳なくなった。
「あ、りがとうございます」
大丈夫。
私はみゆきさんには負けない。
黒田さん、も……怖いけど、拓真さんがいてくれる。『二度としない』って言ってくれたし。
怖い事は、起きない。
拓真さんの大きな手にまた頭を撫でられて、その腕を両手で掴んだ。
大丈夫、大丈夫……

