この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘く、深く、繋がって
第31章 捕らわれたのは
どうしてそんな前の事が話題になってるの?それもズルいって……
全員分するべきだった?
でも、それは不可能だし……
首を傾げる私に田中さんは困ったように眉を下げた。
「みんな私と一緒。真純ちゃんと話したかったのよ。私が仲良くなったって知れたら、紹介しろってうるさくて」
一旦口を閉ざして小さく息を吐く。
それで前の事も話題になったの?
「牽制するつもりだったのに、話し掛ける切っ掛けになってしまってごめんなさい」
そうだったんだ……
突然拓真さんの事を話されて驚いたけど、田中さんは私を守ろうとしてくれてたんだ。
言われてようやく気が付いて、謎が解けた。
「いえ、お心遣いありがとうございます」
「社内ではあまり接点がないから大丈夫だと思うんだけど、近寄らないよう釘刺しておくね」
「……はい」
近寄られると困るから助かるんだけど、果たして『近寄らないで欲しい』なんて、お願いして良いものなのか判断に迷う。でも
「きっと斎藤さんも心配してると思うから」
「はい」
続いた言葉には素直に頷けた。
そんな私に田中さんがふふっと笑う。
「ホント、斎藤さんの事が好きなのね」
「っ!」
全員分するべきだった?
でも、それは不可能だし……
首を傾げる私に田中さんは困ったように眉を下げた。
「みんな私と一緒。真純ちゃんと話したかったのよ。私が仲良くなったって知れたら、紹介しろってうるさくて」
一旦口を閉ざして小さく息を吐く。
それで前の事も話題になったの?
「牽制するつもりだったのに、話し掛ける切っ掛けになってしまってごめんなさい」
そうだったんだ……
突然拓真さんの事を話されて驚いたけど、田中さんは私を守ろうとしてくれてたんだ。
言われてようやく気が付いて、謎が解けた。
「いえ、お心遣いありがとうございます」
「社内ではあまり接点がないから大丈夫だと思うんだけど、近寄らないよう釘刺しておくね」
「……はい」
近寄られると困るから助かるんだけど、果たして『近寄らないで欲しい』なんて、お願いして良いものなのか判断に迷う。でも
「きっと斎藤さんも心配してると思うから」
「はい」
続いた言葉には素直に頷けた。
そんな私に田中さんがふふっと笑う。
「ホント、斎藤さんの事が好きなのね」
「っ!」