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甘く、深く、繋がって
第32章 溶け合う身体(前)
胸のジクジクが増していく。
私は、厭らしくなんかならない
「厭らしく、なんて……そんなはしたない!」
「……はしたない?」
「はしたなくは、ならないの!」
「……」
「なっちゃ駄目!」
「真純?」
「ダメッ、ダメなの!」
「ますみ!」
拓真さんにキツく抱き締められて我に返った。
心臓が凄い勢いでドキドキしてる。
あ……
胸が詰まるような焦燥感に苛まれてたと思うのに、それが何故か思い出せない。思い出せないのに、胸の奥が疼く。
なに?
どうし、て……?
早い鼓動が苦しい。
「真純ははしたなくないよ」
「っ!」
耳元で聞こえた拓真さんの言葉にドキッとした。
腕を解いた拓真さんが覗き込んでくる。
「真純ははしたなくない」
落ち着いた口調でもう一度繰り返し
「真純はヤラシイとはしたないと思うの?」
確かめるように聞いてくる。
「……女の子が厭らしいなんて……はしたないでしょう?」
小さく頷いた私に、拓真さんが左右に首を振る。
「はしたなくないよ。俺はヤラシイのがはしたないとは思わない」
真面目な顔で言い切られた。
ざらついていた気持ちが少し落ち着いていく。
私は、厭らしくなんかならない
「厭らしく、なんて……そんなはしたない!」
「……はしたない?」
「はしたなくは、ならないの!」
「……」
「なっちゃ駄目!」
「真純?」
「ダメッ、ダメなの!」
「ますみ!」
拓真さんにキツく抱き締められて我に返った。
心臓が凄い勢いでドキドキしてる。
あ……
胸が詰まるような焦燥感に苛まれてたと思うのに、それが何故か思い出せない。思い出せないのに、胸の奥が疼く。
なに?
どうし、て……?
早い鼓動が苦しい。
「真純ははしたなくないよ」
「っ!」
耳元で聞こえた拓真さんの言葉にドキッとした。
腕を解いた拓真さんが覗き込んでくる。
「真純ははしたなくない」
落ち着いた口調でもう一度繰り返し
「真純はヤラシイとはしたないと思うの?」
確かめるように聞いてくる。
「……女の子が厭らしいなんて……はしたないでしょう?」
小さく頷いた私に、拓真さんが左右に首を振る。
「はしたなくないよ。俺はヤラシイのがはしたないとは思わない」
真面目な顔で言い切られた。
ざらついていた気持ちが少し落ち着いていく。