この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
あやかし姫の蜜事 ~巫女の夜伽は人ならざる者と~
第1章 蜜事・一 毛羽毛現の髪之助(はつのすけ)
「子供である貴女には隠しておきたかったのでしょうね……貴女の母上は、生まれつき体が弱かったのです。毎日この鏡の前で悔いていました。私はただの髪の毛ですから、薬などにはならないというのに」
「そんな…………」

毛羽毛現は、傷ついた表情の暦の頬に触れた。

「私が貴女にお会いしたかったのは、その旨をお伝えしたかったためです。母上が貴女に隠していた真実と、それから……」
「……それから?」

暦が言葉を促すと、毛羽毛現の手は暦の顎を捕らえ、くいっと上に上げた。

「っ!」

暦の顔と、男の顔が近付いた。
吐息すら感じられるほどの近距離で、彼の双眸が暦の目を覗き込むように細められる。

「……貴女の母上から仰せつかったのです。もしも貴女が私を見付けたならば、あやかし姫としての勤めを怠っていないか見届けるようにと」
「あ……あやかし姫の、勤め……」

その言葉の意味は、一瞬で理解できた。
要するに――

「私も永らく、快楽を味わっていないのですよ。おかげで、目の前に愛らしい乙女が居ると思うだけで、欲が疼いてたまらない…………さぁ、お分かりですね?」

――妖怪達の欲の捌け口となる事。

「っ………………はい……私で欲を鎮めて下さい」

男の唇が、三日月型に歪む。

「よく言えました、姫」
「あっ!」

肩を強く押され、暦は後ろへ倒れた。
そこへ覆い被さるように、男も倒れ込んでくる。

「ふふ……毎晩毎晩妖怪達の慰み物にされて、体はすっかり出来上がってしまっているのでしょう?」
「え……」
「隣の母屋から聞こえてくるのですよ? はしたなくて、醜くて、愛らしくて、たまらなくそそられる貴女の喘ぎ声がね」
「っ……」

見るみる間に、暦の顔は熱で紅潮していく。

「それだけでこんなに顔を赤くしていたのでは、最後まで身がもちませんよ? くくく……」
「んっ…あ……」

男の指先が、首筋を伝う。
ただそれだけで、暦の体の深い部分がざわざわと騒ぎ始めてしまう。
いくら暦が妖怪達の全ての欲の捌け口だとしても、勤めは夜に行っている。
このような昼日中から交わるなど、流石に羞恥心が込み上げてくる。

「こ、こんな明るい時間からなんて……」
「ふふ、何を今更。散々乱れておいて、今頃になって恥じらうなど解せませんね。やはり、あやかし姫としての勤めは果たせていないという事ですか」
/8ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ