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リリスの双子 ―悪魔が見た男女の記録―
第4章 図書館の女
広い館内に二人きりになると、クレアは椅子に少年を座らせた。
彼は不審な顔をした。
「あの、誰もいないんですか?」
職権濫用したクレアを責めるというよりは、人気のない広い空間に怯えているようだった。
「怖がらなくても大丈夫です。誰もいませんから、安心して何でも話してください」
「でも、その……お姉さんは女ですし、僕と二人きりでは外聞が悪いのでは……」
少年の言葉にクレアは高揚した。
彼は自分を女として見てくれているらしい。