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第5章 幼い令嬢

アルベリオは首を振る。

「……よく見てるね」

彼はふと笑った。

その笑顔が珍しく嬉しそうだったので、コレットはまじまじと見入ってしまった。

「もっと、そうやって笑えばいいのに」

「え……？」

少年が手を止めてこちらを見る。

「だって、いつも寂しそうな顔をしているから。アルベリオは笑っていた方が絶対にいい」

コレットは真っ赤になりながら力説した。