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リリスの双子 ―悪魔が見た男女の記録―
第6章 修道女
ルイーズにも子犬のように懐いている。
遠くから姉の姿を見つけると、くしゃっと笑って全力で手を振ってくるのだ。
背だけはよく伸びたけれど、中身は子供のままだった。
――それが。
今日の夕方、ラウルが作業中に怪我したと聞いて、ルイーズは弟の部屋へと向かった。
修道院の塀の修理中、積み上げた石材が崩れてきたらしい。
腕の裂傷だけで済んだのは幸いだった。
ルイーズが傷口に布を巻いてやると、ふいに弟が自分を呼んだ。
「姉さん」
近すぎる距離に驚いて、ルイーズは呼吸を忘れた。
そういえば、手当のためとはいえ、お互いの体に触れたのは久しぶりだった。
遠くから姉の姿を見つけると、くしゃっと笑って全力で手を振ってくるのだ。
背だけはよく伸びたけれど、中身は子供のままだった。
――それが。
今日の夕方、ラウルが作業中に怪我したと聞いて、ルイーズは弟の部屋へと向かった。
修道院の塀の修理中、積み上げた石材が崩れてきたらしい。
腕の裂傷だけで済んだのは幸いだった。
ルイーズが傷口に布を巻いてやると、ふいに弟が自分を呼んだ。
「姉さん」
近すぎる距離に驚いて、ルイーズは呼吸を忘れた。
そういえば、手当のためとはいえ、お互いの体に触れたのは久しぶりだった。