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第6章 修道女

ルイーズは呆然として、取り払われた布が石の床に落ちていくのを見ていた。

がくん、と体が揺れて、仰向けに押し倒されたことに気づく。
少年の手が、今度はルイーズの黒いマントに迫っていた。

「やめなさい！　なぜこんなことをするのですか！？」

ルイーズは今更ながらに暴れ出した。
雨に濡れた少年の体から、冷たい雫が落ちてくる。
触れた胸板は確かに男のもので、ぞっとするほど冷えきっていた。

「教えてあげようか」

暗闇の中で、少年が微笑む。
天使のような顔は、愛らしさを通りすぎて、もはや凶悪ですらあった。