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~ 愛しい人へ ~
第3章 ~ 私を想う ~
祖母は、内科から緩和ケアの病棟へ移ったばかりだった。


わたしは、祖父と話をしていたのだが、


しばらくして、母に、帰るように促された。


病室を移ったばかりで疲れた祖母を気遣ってのことと、


祖母が病気になってから、声が大きく、


同じことを繰り返す祖父が、


わたしと話していて、その兆候が強くでたため…だった。


「じゃあね。」


わたしは、祖母に小さく手を振って病室を後にした。


わたしが見た……生きている祖母の最期の姿だった……。


妹からいろいろと聞いていたけれど。


母は、祖母の死期が見えてから、


祖母を独り占めしたかったのか……。


他の親戚が作った食事を捨てて、


自分の作ったものを食べさせたり、


今日のように、人を追い返している……と。


わたしは、追い返されて……


ひどく傷ついたけれど、


なにも言うことはなかった。


違う種類の傷が増えただけだったから。


そんなことよりも。


弱っていく祖母を見て、


せつなくなった。


次の帰省は、お盆の予定だった。


祖母は大丈夫だろうか……。


わたしを認めてくれる……


祖母を失ったら……。


わたしは、すでに一人……失ってしまった。


ううん…。


自分から手放してしまった。


祖母までいなくなってしまったら、


わたしはどうしたらいいんだろう。


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