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第4章 ～　ご主人様を想う　～

わたしは、慎二さんにメールを送った。


しばらくして、メールが届いた。


今日は……、慎二さんは忙しくないのかな？


　『そうですか。
　ななさんは、今日は、お仕事お休みですか。

　ななさんは、彼とは永かったんでしょう？
　私は、男性として思います。
　もしも、彼が、ななさんを嫌いだったら、
　こんなに永くつきあえないと思いますよ。


　ましてＳっぽかったら、
　愛情表現として、わざとひどいことをしますよ。


　私の調教は、
　ノーマルでは考えられないくらい
　ひどいことをしていました。


　ななさんへ、２つ言います。
　これは、私の持論です。


　１．ＳＭ・・・ＳがＳであると確認できるのはＭがいるからこそです。
　ＭがＭであると確認できるのも、Ｓが存在するからこそです。


　お互いが必要ということになるんでしょうか。


　２．ななさんの理想のＭ女とはどんなＭ女さんなのでしょうか？
　それは本当に、Ｍ女のななさんが求めるべきものなのでしょうか？


　私は、理想のＭ女像を求めるものは、Ｓ男だと思います。
　そして、それを決めるのはＳ男だと思います。
　調教を通してそれを実現しようとします。


　慎二』


彼が……、わたしのことを嫌いだったら、
こんなに永くつきあえない……。


たしかにそう……。


１２年という月日は……そういうものかもしれない。


Ｍ女が、Ｍ女像を求めてはいけない？
どうしてかな？


Ｓ様に染まる「べき」だから…だろうか。


でも。


普通に


「女優の〇〇さんのようになりたい。」


とか


「モデルの△△さんのようになりたい。」


とか。


そういう感じでイメージを考えるのは
いけないものなのだろうか……。


少し、モヤモヤしてしまった。