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~ 愛しい人へ ~
第4章 ~ ご主人様を想う ~
読んだメールのすぐ後に


もう一通メールがあった。


わたしは、すぐさま開封した。


 『追伸です。


 彼とのこと。


 S男の私が、
 理想とするM女であれば…と考えてみました。


 彼が私を好きだったかどうかは、関係ない。


 私が、彼が好きだった。


 なにより、彼の喜ぶ顔が見たかったから。


 彼は私で満たされたんだろうか?


 慎二』


少し、違和感を感じた。


彼は、ノーマルだった。


それなのに、M女として、


彼との関係を考える?


これって、そういうふうに考えて見なさい…


ということ?


よくわからない……。


わたしは、いまだって


樹のことが好き……。


それは、揺るぎない事実……。


でも、M女として……は考えられない。


慎二さんの意図するものはなにか……。


読み取ろうとしたけれど、


無理だった。


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