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~ 愛しい人へ ~
第4章 ~ ご主人様を想う ~
仕事が忙しかったので、返信がなかなか書けなかった。


仕事帰りの電車の中、ようやく書くことができた。


 『> ななさん、私は上手くは言えませんし、
 正確ではないのかもしれませんが、
 それは、ななさんのSEXに対する
 強力で間違った意識の刷り込みが
 原因ではないでしょうか?


 Sexはよくないこと…というような躾?
 というか教えを刷り込まれてきたので、
 それが原因だと思います。
 なのに、私自身はすっかりMの要素を持ち合わせていたので…。
 がんじがらめになりますよね…。


 夫…ですか。
 彼とは、この相性のみ合いません(笑)
 ノーマルもなにも、
 彼はSex=子どもを作る行為…くらいの人です。
 理性でブレーキをかけるほどではないというか…。
 私は、夫の仕事に向かう姿勢や
 子どもを大切にしているところ等、
 嫌いなところは少ないですが、
 う~んこの点はどうにも無理です。


 彼は彼で、女性大好きな人でしたから。
 私とつきあっていても、風俗には行きますし、
 女友達とはキスくらいは当たり前…でした。
 私は、婚外恋愛でも奥さんの次に彼女で、
 その他はなしという考えでしたから、
 根本的に合わなかったのだと思います。
 「好きだから。」
 という私の気持ちで続いたと思っています。
 そうでなければ、もっと早くに離れていたと思います。


 > 私は、文章力や表現力はあまり自信がありませんが、
 いかんせん、Sです。
 前回の調教の様子の続きの奴隷を
 ななさんに、みたてて書きます。


 慎二さまは、ひどいですね。
 こんなふうに書かれたら、
 気持ちがざわざわしてしまいます。
 私は、やっぱりこちら側です…。
 だって、
 せつなくてそれでいて
 心も体も求めています。


 慎二さまには、私の淫らな願望が
 すべて手に取るようにわかっていらっしゃるのですね。』


慎二さんからのメールは、
わたしの心も体も……せつなくさせるものだった。


わたしは、正直に自分のことを書き綴った。


ごまかしようがなかった。


たとえ、わたしの気持ちをごまかしたメールを
送ったとしても、
慎二さんは、見抜いてしまうと思った。


わたしの淫らな気持ちを
あっさりと、見破ってしまうだろうと。


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