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第4章 ～　ご主人様を想う　～

わたしは、メールを送信しおわって……考えていた。


そう、慎二さんは、わたしのことを見抜いている……。
そして、わたしの願望やら欲求を認めているかも……と。


まだ……早い？
でも……。


心も体も……素直になりたがっていた。


わたしは、慎二さんに束縛されたいと思った。
わたしをどうか……。


この言葉を…伝えてもいいのだろうか。


自信が……ない。


でも、心の奥底で、わたしは思っている。


わたしは、メールを書き始めた。


　『私の今思っていることを、
　ありのまま書かせていただきます。


　ですので、
　いつもの文章よりくだけた書き方になっております。


　私が、奴隷となるなら、
　縁があって知り合うことのできた
　慎二さまがいいな…。


　でも、まだ何日かメールしただけで、
　簡単に決めるのはよくない…きっと。


　それに、私はまだ慎二さまのこと、
　お名前と年齢と住んでいるところしか知らない…。


　慎二さまのことを知りたいし、
　私のことも知っていただければうれしい…。


　慎二さまにご主人様になっていただきたいけれど、
　遠く離れているし、やっぱり難しいかな…。


　「もしよろしければ、
　ななを慎二さまの奴隷にしていただけますでしょうか。」


　と、お伝えしたい…。


　お断りされても、慎二さまならかまわない…。


　読まれて、お気を悪くされたなら申し訳ありません。


　でも、私の素直な思いです。


　やっぱり私はわがままで自分本位なのだと思います。


　ごめんなさい。』


わたしは、自分の気持ちを……綴った。


今、心にある……気持ちを。


慎二さんが、どう受け止めるか、


わからないけれど、


今の状態がツラく切なくて。


そう、心も体も……。


だから、素直に……書いた。


送信ボタンをクリックするのを
ためらった。


何度も、止まった。


……もう、先に……進まないと。


わたしは、意を決して
送信ボタンをクリックした。


扉を開いた瞬間だった。