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~ 愛しい人へ ~
第2章 ~ 彼を想う ~
今日はバレンタインデー。


仕事の後、彼氏とデート。


今年は、チョコレートケーキにした。


市販のスポンジに
チョコをかけて
デコレーションした。


すし詰めの通勤電車で、
ぐちゃぐちゃにならないように、
いつもより1時間、早く出社した……。


ICカードをかざして、オフィスに入る。


いつものフロアなのに、緊張していた。


「おはようございます…。」


「おはよう…、ていうか早くない?」


やっぱり……彼がいた。


いつだったか、なにかの話をしていた時に


「満員電車の人の多さも嫌いなんだよ。
 だから、時差出勤で8時すぎには、
 会社に着いてるんだよな……。」


つきあってから、わかったことだけど、
新入社員の時に、8時に出勤していて
それ以来ずっと……だそうだ。


「今日、彼氏とデートなんですよ。
 チョコレートケーキ、
 満員電車でぐちゃぐちゃになるのが嫌だったので…。
 それで、早く出社したんですよ。」


と、話した。


「ふ~ん。」


興味がないなら……聞かないでくださいよ……。
わたしは、心の中でつぶやいた。


わたしは、通勤バッグとチョコレートケーキを自分の
机に置いた。


紙袋を持って、彼の席へ向かった。
この間、席替えがあって、彼とちょっと離れてしまった……。


「あの…、これ、この間のごはんのお礼も兼ねて…。」


わたしは、彼にチョコレートの入った紙袋を渡した。


「え?いいの?」


「そんなにたいしたチョコじゃないですよ。
 お礼のチョコなので。」


と、笑って言った。


「そうだ、チョコレートケーキ冷やさないと。」


わたしは、その場を去りたくて、自席へ戻り
チョコレートケーキを持って
冷蔵庫のある、オフィスの奥へと向かった。


お礼チョコ……


本当はね。


本命チョコ……です。


奥さんがいる人だから


絶対に


片想いだけど。


わたし


やっぱり小野木さんが好きだから……。


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