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第4章 ～　ご主人様を想う　～

家族が寝静まり、
ご主人さまのメールを読んだり、
返信を書いたりするのが、
楽しかった……。
満ち足りた気持ちになった。


　『ご主人さまのことが好きで
　淫乱でいやらしい千帆だけでなく、
　普段の千帆も知っていただきたいと思いました。


　ご主人さまにとっては、
　もしかしたらつまらないかもしれません。
　気が向きましたら、読んでくださいませ。


　千帆は、意外と……というかかなりどんくさいです。
　お客様にコーヒーをお出しする時に
　テーブルに躓いて危うくこぼしそうになったり、
　子どものことを気にかけていて
　後ろのクルマに気がつかず、
　通りすがりのお兄さんに
　「後ろでクルマ待ってますよ。」
　なんて教えていただいたり。


　こんな千帆ですが、仕事はできます！
　どんくさい千帆を見かねて、
　神様が唯一与えてくれた？
　と、思うくらいです。


　あと、千帆は趣味が多いです。
　お菓子作りやお料理、好きです。


　ご主人さまの好きな食べ物はなんですか？


　他に、千帆はお城が好きです。
　お城の中で、石垣が好きです。
　石垣にもいろいろ特徴があって、楽しいです。


　忙しいのでなかなかできないですが、
　読書も好きです。
　好きな作家さんの作品を読むことが多く、
　あまり冒険しないほうかもしれません。


　ご主人さまは、
　なにか好きなことがございますか？


　ご主人さまは、
　「こう思われているけど実は◯◯」
　みたいなところはございますか？


　もしよろしければ、
　お聞かせ願えますでしょうか？』


調教という非日常のご主人さまだけでなく
日常のご主人さまを知りたいと思った。


主従関係において、
聞いてよいことなのかどうなのか
とても迷った。


もし、いけないことだったとしたら。


ご主人さまは、答えてくださらないだろうと。


答えてくださったなら、
その時は……、素直に喜べばいいのだと思った。


答えてほしい。


でも、期待してはいけないから……。


せつない気持ちでいっぱいになった。